“あったか”大辞典 No. 23

ムーミンなんて怖くない?!

人は時として怖い体験や強烈なストレスを感じた時、眠れなくなることがあります。 眠りたいのに眠れない。 何故でしょう?

無眠

人の脳は寝ている時に記憶の整理をする、と考えられています。
ただ脳の中の記憶の入れ物には容量があって、あんまり詰め込みすぎると溢れ出てしまいます。
それで脳は体験された記憶のタイプで必要なもの・不要なものを整理するんですね。

脳は選別された記憶を眠っている間に “記録” しています。
そしてその順番は、強烈な体験(天災・交通事故・暴力・等)や激しい情動(親しい人の死・失恋?・過度のストレス・等)が優先されます。
これらの記憶は脳の中の指定席に収まり、いつまでも長く “心の痛み” となって留まります。

PTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)
というやつですね。

人の生理的な行動として「眠れない」のは、あまりに過酷な記憶を脳に記録することを緩和しているのではないか、と最近注目されています。

人の記憶は大切な “心の癒し” になるものや “心のダメージ” になるものまで様々です。
もし “心のダメージ” になりそうな記憶を和らげてくれるのなら、眠れぬ夜もたまにはあってもいいのかもしれませんね。

ムーミン(無眠?)なんて怖くない!

です。

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