“あったか”大辞典 No. 12

睡眠物質って何???

眠れない人にお医者さんが処方するのが「睡眠薬」・・・できればお世話にならずに済むように、睡眠環境を整えて、毎日元気でいたいものですね。でも、本当に眠れなくなってしまったら、早めにお医者さんに相談して、ご自身にあった「睡眠薬」をもらって、“睡眠の量”を確保するのが、健康への近道といえそうです。外的に睡眠を誘うのが「睡眠薬」なら、内的に誘眠効果のある物質が、わたしたちの体の中には備わっています。これらの「睡眠物質」のことを少しお話ししてみましょう。「最近、ちょっと眠れないんだけど~」と感じられている方、よかったら少しお付き合い下さいね~!*^O^*

さまざまな睡眠物質

人が眠くなるように、「睡眠」を促す働きを持つものが「睡眠物質」です。からだの中には数十種類もの「睡眠物質」があり、◇免疫関連物質◇発熱物質◇代謝関連物質◇概日リズム関連物質◇記憶関連物質◇ホルモンなどがあります。

代表選手はホルモンの「メラトニン」

「睡眠物質」の中で、最も注目されているのは「メラトニン」です。「メラトニン」は脳の松果体から分泌するホルモンで、睡眠と密接な関わりを持っています。外界が暗くなると、「メラトニン」の分泌量が増えます。逆に明るくなると、「メラトニン」は抑制されます。「メラトニン」が増えると、昼行性の人にとって、「メラトニン」の増加は休息を知らせ合図になります。あたりまえのことですが、夜になると眠くなり、朝には覚醒するのも、この「メラトニン」の働きが大きく作用しているといえます。

「夜勤」の方や「深夜学習」の際の昼間の眠り方

『日本総不眠大国』の異名を持つに至った、都市部の24時間不夜城的な生活習慣。また、仕事の関係での「夜勤」「準夜勤」、受験勉強などの「徹夜」などによる、不規則な睡眠は健康を害するものですね。では、昼間に眠らなければならない時はどうすればいいのか?前述の「メラトニン」の働きを活発にすることにより、より自然な“眠り”を誘発することができそうです。そのためにはポイントとなるのは「光」です。朝や昼でも、できるだけ寝室に“暗い環境”を用意することで、「メラトニン」の分泌を促し、睡眠を誘います。
※カーテンを暗色の厚地の物に換えたり、部屋の温度を低い目に設定する。また、こうした夜行性の睡眠習慣を昼行性にスライドさせるには、時間的に後ろへ「睡眠」をズラしていくのが効果的です。(時計回りのシフト)光の明暗により、睡眠習慣のメリハリをつけることが、不規則な夜間活動の一助になりそうですね。

ポイントは「光」の照射の度合い

時差ボケの際の、睡眠障害の治療法などでは、明るい「光」を浴びることで、体内の覚醒リズムを整える方法が一般的です。また、朝の外での適度な運動が、睡眠の質を高めてくれる、という睡眠レポートもあります。(光の効率的な摂取)「光」を適時に適切に浴びることにより、「睡眠」と「覚醒」のめりはりをつけ、暗くなったら「メラトニン」に活躍してもらって、誘眠を促す・・・いかに「メラトニン」に登場してもらうか?睡眠障害で悩んで見える方は、この「光」の明暗のコントロールが「不眠」改善へのポイントといえそうですね。不眠ぎみの方は、「光」をいっぱい浴びて、夜の“眠り”に備えて下さいね。
※近年、「メラトニン」が薬として市販されているケースが増えているようです。まだまだ「睡眠物質」については、研究の途上にありますので、常用される際は、お医者さんとよくご相談の上、ご使用されることをお奨めします。

光のシャワーを浴びようー!

一日の日照時間が短くなってくる冬には、できるだけ効率良く、外に出てお日さまの光を浴びて下さいね。“冬眠”はクマさんに任せときましょうね~!(^◇^;)

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